「新しい旅のスタイルで氷見を活性化」

 私たちは、宿泊業を営んでいます。消滅可能性都市にも上げられ、衰退している氷見に活気・賑わいを作りたい、宿泊業という立場から何が出来るかを実践行動に移したいです。私自身、平成28年6月よりひみ活性化推進サークルRyuでの活動を通しこれまで一女将の立場から様々な全国の地域で地域の賑わいが起こっている地域や海外の動きを学ばだせて頂き、氷見に足りないもの、賑わいを作るものが泊食分離の宿を街中に作ることだと考えました。そのような根拠について、お話させていただきます。

氷見の現状

 現在の氷見市の観光においてはいくつかの課題があります。課題は大きく以下の4つにわけられます。

  • 四季による観光客数の増
  • 魅力の発信不足
  • 宿泊客数の減少
  • 立寄個所数が少ない

 氷見市では、近年氷見寒ブリが全国的に認知されおいしい魚が食べれる場所のイメージが定着しつつあります。これは大変嬉しいことなのですが、寒ブリが取れる時期は冬に限定されていますので、観光客が四季によって増減が激しいことを意味しています。

 年間を通しての実際の氷見市の観光客数(入込客数)データ(図1)を見ると200万人を超える入込があります。しかし、宿泊者数(図2)を見てみると約10分の1になります。また、立寄個所数の平均は1.61個所で、ほとんどの人が1個所または2個所に寄って氷見を去っています。つまり、180万人の観光客が素通りして他の観光スポットに移動している現状です。

図1 氷見市観光入込客数の推移:氷見市観光振興ビジョン

図2 氷見市宿泊者数の推移:氷見市観光振興ビジョン

 また、氷見市は平成6年の47万人の宿泊客がありましたが、その後は、観光のスタイルの変化・多様化に伴い、平成29年は半数以下の21万人にまで激減しています。20万人の宿泊者をみてみても、宿泊するだけで氷見の街中での滞在や観光をしている人々は少ないです。宿泊者の目的が温泉であったり、街中から離れていることが要因とも考えられますが。街中の魅力の発信不足も要因と考えています。その発信不足により氷見の街中が廃れていく印象をもちます。

 氷見市が作成した分析でも「弱み」の部分にこれらが記載されてます。

多様化する観光客のスタイル

 過去氷見市に訪れる宿泊客や観光客は、団体旅行が中心でした。しかし、現在団体旅行の数は減り、個人旅行に移行しています。個人旅行では、宿が提供する食事だけに満足されることなく、自分たちの好きな食事を好きな時間帯に食べられるようなスタイルに変わっています。

 また、氷見市に訪れる外国客の大半が団体客の郊外にある大型旅館宿泊であり、氷見市の街中に訪れる機会がありません。

 熊本県阿蘇市にある「阿蘇内牧温泉蘇山郷」では、外国人観光客をターゲットにした泊食分離+地域連携で近くにある地元の食事場所に関する情報提供や多言語化した写真付きメニューを用意しお客様に積極的に行った結果長期滞在型宿泊観光に成功しています。

 氷見市街においても地域の活性化に導くために街中の協力して頂ける飲食店には多言語化したシステムを導入し、より良いものを考えていきます。

なお、氷見市における外国人観光客は以下の通りです。

図3 氷見市における外国人宿泊者数:氷見市観光振興ビジョン

 平成29年石川県能登地域では、89万人の外国人宿泊者数がありました。同じ能登でありながら、氷見では石川県能登の1%にしか過ぎず、外国人観光客受け入れの伸びしろ・可能性があると考えています。

外国人観光客のニーズ

観光庁 訪日外国人の消費動向(平成29年次報告書)によると、訪日外国人の観光レジャーを目的とした平均泊数は、5.8泊であるが、欧州や米国、カナダ、オーストラリアでは 10 泊以上と長いです。

 訪日外国人の役に立った情報源として、個人のブログ(31.2%)、SNS(21.4%)、自国の親族・知人(17.5%)の順であるが、氷見市においては、現段階ではどれも該当するものがない状況であり、今回の宿泊施設設置と同時に取り組んでいかなければならい課題です。

 日本滞在中の行動において、訪日前に期待することとして、日本食を食べることが複数回答で68.3%と最も多く、滞在中にしたこととしても、「日 本食を食べること」「ショッピング」「繁 華街の街歩き」「自然・景勝地観光」「日 本の酒を飲むこと」の順で選択率が高いです。

 氷見には、情報発信がなされていませんが、新たな観光客を魅了する様々なものがあると考えています。当たり前のように過ごしていますが、標高3,000m級の山々を海上から望むことが出来るのは、世界でも3ヶ所といわれ、

①イタリアのベネチアから見えるアルプス山脈

②チリのバルパライソ市から見えるアンデスの屋根

③雨晴海岸から見る立山連峰

といわれています。

また、最も満足した飲食の割合を国籍・地域別にみると、韓国と香港は「肉料理」(それぞれ 26.8%、22.6%)、台湾は「ラーメン」(27.4%)、中国は「魚料理」(22.0%)、米国は「寿司」(23.4%)の割合が高いですが、氷見には、氷見牛の食べられるお店や、氷見イワシなど魚介をベースにしたラーメン、氷見漁港で水揚げされた新鮮な魚を食べさせてくれるお寿司屋居酒屋が軒を並べています。さらに、地ビールが飲めるブルーミンやちょっと変わった缶詰180種類を揃えている缶詰cafe&bar g2 などがあります。

 さらに訪日外国人がしたいことの中では、農村体験や日常体験に関しても、氷見の街中からわずが5kmから10km範囲には里山があり、氷見の里山の魅力・農村体験を紹介できるNOMACHI(元氷見市地域おこし協力隊稲垣信志さん)らと連携を得て観光客の満足度を高めていきたいと思っています。

しかし、情報発信の量が少なく、海外旅行客に限らず国内旅行者に対しても蔵スティ池森では、氷見の街中の魅力を多言語化を含めて情報発信を行っていきたいと考えています。

肉料理のお店としては氷見のブランド牛の氷見牛を提供している「氷見牛たなか」、「牛屋」などがあります!

牛屋 本町牛勝

ラーメンは広辞苑に載っている氷見イワシからダシをとった「氷見ラーメン」やミシュランビブグルマンに選ばれた「とんじんち」などがあります!

 

氷見ならではのビールを作りたいとオープンしたクラフトビール「ブルーミン」

ブルーミン料理画像

180種類の缶詰を楽しめる缶詰バーg2

ここではご紹介しきれないほど他にも様々なお店があります!

 

動画 来られよ氷見

新しい観光客のニーズに応える宿

 外国人観光客が氷見市内への訪れが少ない理由の1つとして、外国人が好む宿泊部屋バスと入れ付きの部屋がないことがあげられます。今回提案する宿は、バストイレ付きで、みんなで温泉などに入る文化がない外国人旅行者のニーズにも合っています。上記表のようにまだまだ外国人観光客は少ないですが、街中、あるいは地域の発展のためにより多くの外国人観光客を誘客していきたいと考えています。

 新たな旅のスタイルとして宿が食事を提供しない泊食分離の体系をとることで、個人のお客様が自分で好きなものを好きな時に氷見の食事を食べに行ってもらい街中全体の活性化と氷見の良さをさらに知ってもらうことにつながるのではないでしょうか?そのため、一宿だけではなく、市民の皆様、氷見市を大好きな応援者にも私たちの思いを知って頂きたく、クラウドファンディングという手法を通して、共感頂けるようにお願いしたいのです。

新しいコンセプトの酒バーの開業

 泊食分離の宿を作るだけではなく、お客様の好きな食事の話をしたり、気になるスポットの話をしたり、お節介な空間が必要です。

 このような打開策として、蔵ステイ池森では、街中で情報を発信でき、気軽に会話が出来る場が必要だと考えました。酒は、人々を和らげます。宿の1階には、そんな気軽な酒場を考えています。

 この宿では、単に泊まるだけではなく、街中の多くの店と連携をしながら、街中巡りも考えています。そうすることで、宿泊客個人個人にあった特別なおもてなしが可能となり、それが地域活性化つながりを広げていくと考えています。

 さらには情報発信から氷見の魅力を知ってもらい観光客数・宿泊者数を増やしていきたいです。このために、富山県内、北陸の地酒と自然ワインを中心とした専門店「なかやす酒販株式会社」の代表取締役社長 中山士門さんにコーディネートをお願いし、なかやす酒販同様「手間ひまかけて見つけたものを手間ひまかけてお伝えする」をモットーに酒バーを運営する予定です。中山士門さんはソムリエ、利酒師、フランス料理人の資格をもち、酒販店を営みながら、飲食店のコンサルティング業務やイベント、セミナーなど行っておられる方です。日本酒の楽しみ方をご来店いただくお客様お一人お一人に合った特別なおもてなしを実現させます。

まとめ

 このような泊食分離は街中の氷見の人たちに触れあってもらいたいことや氷見への地域貢献になると考えています。これにより、滞在時間の向上、立寄個所数の向上、選択肢の拡大による顧客の確保など、宿だけではできないおもてなしを地域全体ですることによって、氷見ならではの多様な楽しみ方・過ごし方を提案し、滞在型観光にもっていきたいと考えています。

 以上のことから、泊食分離の宿を氷見に造ることは、これまで訪れていない観光客を街中で楽しんでもらい、人情にあつい氷見の人たちと触れあう場のきっかけにしてもらいたいと考えています。そうすることによって氷見の新たな賑わいづくり、地域貢献につながると感じています。

ご賛同いただける方は以下のリンク【若女将が提案!街中を盛り上げるために何度も訪れたくなる宿「蔵ステイ池森」を作る宣言】(マクアケ)でクラウドファンディングを行っておりますので是非ご協力をお願いいたします。

3月19日現在、127人の支援者、2,105千円が集まっています。

 目標達成までに残り90万円です。さらに多くの皆様に共感をいただけるようこれからも日々精進していく所存ですので、ご理解ご協力お願いします。

https://www.makuake.com/project/kurastayikemori/

宿名:蔵ステイ池森

住所:富山県氷見市比美町7-20 地番 比美町178番

アクセス:最寄り駅(氷見駅)、駐車場あり

予約の連絡先&問い合わせ先:ikemorionnsennmilk@yahoo.co.jp

予約の連絡先:yoyaku@kurastay.com